ドラクエビルダーズ2は、前作と比較すると、マップは広くなったが、ストーリーが微妙になった。
前作は、小さな町から始まり、町を発展させて、少しずつ世界が広がっていく過程が楽しめた。
ビルダーズ2は、何もない広いだけの「からっぽ島」が拠点となり、他の島に移動して「からっぽ島」を成長させるのが目的となる。あまり評判が良くないドラクエ7の石版システムを思い出した。
ドラクエビルダーズ2 破壊神シドーとからっぽの島 をプレイした感想、レビュー
言葉づかいが汚い
一番気に入らなかったのは、ドラクエで「死ね」とか「殺す」とかゲーム序盤から連呼している事。ひらがなではなく、漢字で言っていた。何回もしつこく言っていた。ほりいゆうじ氏が監修したドラクエで、このような子供に悪影響を与えるような言葉を使うのは初めて見た。
例えばマリオで、クッパがピーチ姫を殺すぞ、死ねとか言ってたら、非難殺到だろう。明らかに親はいい顔をしない。
このビルダーズ2は、ぶっちゃけマイクラのパクリであり、元々PS Vitaで発売されてPS Vitaのマイクラをプレイしていたキッズ層を獲得するという狙いがあったはず。なのに、次回作で子供向けではないセリフを使うのは、教育上よろしくない。別にPTAぶるつもりはないが、ゲーム序盤からひどい言葉を連呼しているので、ガッカリした。
例えば、しんだなら「やられた」、ころすは「ひどい目にあわせるぞ」。これで良いはずだ。ポケモンなら間違いなく後者の言葉を選んだはず。
少年シドーはいらない
少年シドーはぶっちゃけいらないと思った。例えば、マイクラでずっとついてくる仲間がいたら、冒険してる感が台無しになる。
自分でアイテムをこわして拾い、うまく立ち回って敵をたおすことがカタルシス(たまったうっぷんを晴らす。気持ち良くなる)であり、裏ボスの「シドー」がこんぼうを振り回して、敵やボスをボコボコにするのをながめるのは、なんか違う。
ダークソウルで後ろにだれかずっとついてきたら、冒険してる時の手探り感がなくなってしまう。1人だから、誰もいないから、孤独を感じ、それ故に、非日常感、キャラクターに感情移入する。コントローラーというデバイスを通じてボタンを押して、自力でボスをたおす事に「達成感」を感じる。それを「少年シドー」が台無しにしてしまっている。
ボスを一人でたおしてしまうシドーくん↑ 俺いらなくね?
ストーリーのおつかい感
ゲームが始まるとまずガイコツ船長に、3つ他の船員のお願いを聞いてこいと言われる。それをクリアすると今度は、船倉で3回穴を埋める。無人島に着くと、今度はルルのお願いを3個聞く。これはいわゆる「おつかい」と呼ばれるやつで、ゲームがとても作業プレイっぽくなる。
全てのゲームは突き詰めれば「おつかい」だが、いかにそれをユーザーに分からないように工夫するのが、脚本家の腕の見せ所ではないのか。
グラフィックがドラクエ11から劣化した
ドラゴンクエスト11
(2017年7/29発売)
ドラクエビルダーズ2
(2018年12/20発売)
ドラクエ11は、最新のグラフィックでドラクエを作るという目的を達成していた。
なのに1年後に発売されたドラクエ新作のグラフィックが、前作より劣るというのはどういう事か。
何かが足を引っ張っている。なにっち
サンドボックスゲーム?
ドラクエビルダーズは、マイクラ人気に便乗したサンドボックス(クラフト)ゲームだったはず。それにドラクエのストーリー(物語)性を取り入れて、オープンワールドが苦手な、指示されないと何もできない日本人に受けた。
サンドボックスゲームとは本来、クエストや目的がない、プレイヤーが自分で自由にプレイするゲームデザインのはずだ。ドラクエビルダーズがそうとは言わないが、サンドボックスゲームなら、それらしくしろと。ビルダーズ2は、お使い感が前作よりさらに増しており、もはやマイクラのパクリですらなく、"クラフトができるドラクエっぽいRPG"になってしまっている。
あーしろこーしろと、おつかいをさせるのではなく、からっぽ島に放り出して、たまにヒントを言うくらいで良かったのでは?なんか「からっぽ島」ではなく「きゅうくつ島」のように感じる。
ユーザーはビルダーズ2に、マイクラのような創作性を求めているはずだ。ビルダーズの長所であるストーリー性は必要だが、「おつかい」と「クリエイティビティ(創造性)」は相容れない。
「せっけいず」とかいらねーと思う。みんな同じ家作って何が楽しいの?それクラフトゲームじゃねーだろ。ただの作業じゃん。自分で考えて、自分でデザインするから楽しいんじゃないの?
ネガキャン記事じゃないよ!
誤解のないように言っておきたいが、ビルダーズ2自体は遊んでいて面白いと思った。別に炎上させたいとか、クソゲーとか言うつもりはない。ただいちゲーマーとして正直に思った事を言ってるだけだ。
ストーリー(言葉づかい)は気になるが、元がドラクエで、ヒットした前作「ドラクエビルダーズ」のスタッフほぼそのままで開発しているので、クオリティ面は疑いようがない。
ただ前作をプレイして、ドラクエ11をプレイした後だと、物足りなく感じた。なんつーかサプライズがない。前作よりココがすごい!ってのがない。グラフィックだけでも進化していれば評価できたのだが、それもなかった。すいっち
ぶっちゃけ前作「ドラクエビルダーズ1」と「ドラクエビルダーズ2」どっちをおすすめする?と聞かれたら、前作だなと思った。この続編は、前作を超える事ができていない。
マップ(レベル)デザインが微妙
ドラクエビルダーズ2は、ゲーム開始後、船倉の牢屋からスタートする。その後、船が沈没し、夕方の浜辺に移動する。夜になり、朝起きると神殿に連れて行かれる。明るいシーンが序盤まったくない。くら~い、ジメジメしたシーン、画作りが続く。
前作は、草原にある小さな町が舞台で、こんなくら~いシーンが序盤から続く事はなかった。
拠点となる「からっぽ島」も同様で、記事を上げるために一通り見て回ったが、何もなかった。探索する喜びがどこにもない。
もちろん「からっぽ島」なので、ストーリーを進めればオブジェクトが増えていくのだろうが、そうは言っても、まずプレイヤーは拠点となる「からっぽ島」を探索するはずだ。そして何もない事に気づく。時間のムダだったと。
こんな島ならマイクラのランダム生成マップの方が、よっぽど楽しめる。からっぽ島ではなく「たいくつ島」と改名したらどうか。
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