人気スマホゲーム「グランブルファンタジー」のPS4専用ゲームとして発売が予定されていた「グランブルファンタジー Relink」を開発していたプラチナゲームズが外される事が分かった。
プラチナゲームズは、「ニーアオートマタ」「ベヨネッタ」「メタルギアライジング」などゲーマーから評価が高い質の高いアクションゲームを作る事で有名な実力派のクリエイター集団だ。
プラチナゲームズに代わって今後「グラブル Relink」を開発するサイゲームズは、「神撃のバハムート」「デレマス」「ドラガリアロスト」「グランブルファンタジー」など主にスマホゲーの開発実績しかなく、PS4の自作ゲームの開発は「エアシップQ」しかない。
PS4 グラブルRelink(リリンク)開発中止!? プラチナゲームズ契約終了 発売日延期 グランブル ファンタジー
グランブルファンタジー Relinkとは
グランブルファンタジー Relink(リリンク)とは、PS4専用で開発されていたゲーム。ジャンルはアクションRPG。開発中のプレイ動画では、美麗なグラフィックを確認できる(上の動画)。
プラチナゲームズなしで作れるの?
グランブルファンタジーの開発体制の変更
グランブルファンタジー Relink(リリンク)を、これまでサイゲームスとプラチナゲームズの共同開発で制作しておりましたが、今後サイゲームス一社での開発体制に移行します。
https://www.cygames.co.jp/press/press-19352/ (サイゲームズのプレスリリースより)
2019年2/5にプラチナゲームズを外して、サイゲームスのみで今後「グラブル Relink」を開発していくと発表があった。
冒頭で紹介した通り、サイゲームスは家庭用ゲームの開発実績はゼロに等しい。それでいきなり本格アクションRPGを制作するのは、どう考えてもムリ。
なのでプラチナゲームズやアークシステムワークスなど家庭用ゲームの開発実績があるゲーム会社とタッグを組んでいた。
プラチナゲームズ なしで開発は不可能
プラチナゲームズ は、叩かれる事も多いがゲーマーの私から見ても非常に良質なアクションゲームを作る。メタルギアライジングは1000円以下で売られてるが、ゲーム内容はとてもしっかりしている。コナミが作りすぎただけだ。
ニーアオートマタもアクションが得意なプラチナゲームズだからこそ作れたゲームで、販売元のスクエニではあの爽快なアクションは実現不可能だった。
上の動画は、去年12月に公開された「グラブル Relink」の最新のプレイ動画となる。アクション部分などは、もろプラチナゲームズで、彼らを開発から外せば大きな影響がでる事は一目瞭然だ。
何でプラチナゲームズは外された?
プラチナゲームズは、PS4向け「グランブルファンタジー Relink」を、これまでサイゲームスと共同開発しておりましたが、このたび開発契約が終了しました。
https://www.platinumgames.co.jp/official-blog/article/15125 (プラチナゲームズの公式発表)
プラチナゲームズの公式発表によると「契約終了」が理由とある。
なら仕方ないねと思うかもしれない。だがこれは通常ありえないのだ。
ゲームの開発途中に、主要デベロッパー(開発)が抜ける事は、イコールそのゲームの「開発中止」と同義である。
プラチナゲームズが抜けて、どうやって作るのか。PS4ゲームの開発実績がないのに作れるわけがない。作れないから共同開発していた。
グラブルRelink の公式サイトから、プラチナのロゴが消えた日
発表前
発表後
プラチナゲームズを開発から外すと発表後、すぐに「グランブルファンタジー Relink」の公式サイトから、プラチナゲームズの会社のロゴが消された(上の画像)。
プラチナと共同開発してたわけだから、社名ロゴを消す必要はなく、両社がケンカ別れした可能性が浮上した。
似たような事が以前あった。
小島監督を監禁、監視して退職に追い込んだコナミは、小島監督が開発したメタルギアソリッド5 から彼の名前を消した。上の画像、左がオリジナルで一番上に「A HIDEO KOJIMA GAME」、左下にFOXエンジンの表記がある。小島監督退職後、コナミは同氏が開発に関わったFOXエンジンを、ウイイレエンジンと名前を変えさせた。
プラチナゲームズは、スケイルバウンドの開発も外された
皆さん、既にリリースがあった通り、『Scalebound』が開発中止という大変残念な結果となってしまいました。発売を待ってくれていたユーザーの皆さんには、申し訳ないという言葉しかありません。本当にごめんなさい。
— 神谷英樹 Hideki Kamiya (@PG_kamiya) January 11, 2017
プラチナゲームズは、Xbox One用に開発していた「スケイルバウンド」の開発をとちゅうで外された過去がある。上のツイートはその当時のものだ。
発注元のマイクロソフトは、プラチナゲームズの神谷英樹氏が精神的に参っているなどと、プラチナゲームズ側に問題があるかのような発表をしていた。
サイゲームズの親会社「サイバーエージェント」の業績が傾いた影響がある
サイバーエージェント、純利益59%減に下方修正
サイバーエージェントは2019年1月30日、2019年9月期の連結純利益が前期比59%減の20億円になる見通しだと発表した。従来予想は3%増の50億円で一転して減益となる。主力のインターネット広告事業が伸び悩む。ゲーム事業でも新作の売り上げが想定を下回り、広告宣伝費や人件費の増加を補えない。
ゲーム事業では子会社が任天堂と共同開発したスマートフォン向けゲーム「ドラガリアロスト」を昨年9月に配信したが、課金収入などが想定を下回った。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4067545030012019DTB000/ (日本経済新聞)
サイゲームズは、インターネット広告の最大手サイバーエージェントの完全子会社だ。サイゲームズの親会社であるサイバーエージェントが、業績悪化したと5日前の1/30に日本経済新聞で報道された。その結果、同社の株価が急転直下ナイアガラフォールばりに下落した。
当然、ゲーム事業にも影響が出るだろうと言われていた矢先の、今回の報道(プラチナゲームズを外す)だった。
ロストオーダーはどうなった?
サイゲームスとプラチナゲームズの共同開発で制作されていたスマホゲー「ロストオーダー」は、2017年以降音沙汰がない。
サイゲームズが開発中のPS4ゲーム「プロジェクト・アウェイクニング」
プロジェクト・アウェイクニング も開発中止になりそう。
(c)サイゲームズ / プラチナゲームズ