2019年4/15に発売された小説版「けものフレンズ・おうちを探そう!」を読み終わったので感想を。
まず小説版作者の百瀬しのぶ氏には、何の罪もないという事を強調しておきたい。小説の文章自体は、プロの仕事だった。文章上手いと思う。一気に読んでしまった。
内容は、「けものフレンズ2」アニメ版をただ小説にしただけだ。特に世界設定やキャラクターの設定の公開などはなかった。おそらく百瀬しのぶ氏もアニメ版を見ながら書いたのではないか。設定資料を渡されて書いてるようにはみえなかった。
けもフレ2アニメ版の第1話~第6話までを小説にしただけ、それが「けものフレンズ・おうちを探そう!」の評価となる。
小説版「けものフレンズ2・おうちを探そう!」を読んだ感想。
(引用元: カドカワブックウォーカー )
この小説版「けものフレンズ・おうちを探そう!」の原作・原案は、「けものフレンズプロジェクト(KFP)」となっている。実際、百瀬しのぶ氏のオリジナルの解釈は一切なかった。文章上手いんだから、好きに書かせてやればいいのに・・・。
ページ数は320P。全6章(アニメ版1話~6話まで)。
1ページ目(Aパート)
見て分かる通り、百瀬しのぶ氏の文章力に何の不満もない。情景描写もしっかりしており、まさに小説家といった感じだ。
気になったのは、この小説版「けものフレンズ・おうちを探そう!」には、挿絵がないのだ。アニメ版の画像をモノクロにしてペタペタ貼ってるだけ。画像の位置もバラバラ。せっかくの文章がもったいない…。挿絵って大事だね。
基本的には、アニメ版とまったく同じ内容
小説版「けものフレンズ・おうちを探そう!」のセリフは、アニメ版とまったく同じセリフが使われている。つまりギスギスしている。
小説版の救済あり!
アニメ版1話では捨て駒にされたカルガモ。主人公キュルルとサーバルとカラカルが、身を張って助けようとするカルガモを見捨てて逃げた事は、放送当時話題になった。
小説版「けものフレンズ・おうちを探そう!」では、キュルルがカルガモの事を心配している様子や、サーバルのフォロー、カルガモのリアクションなど、アニメ版にはなかった上手な演出で、救いのない話だったアニメ版が補完されている。
ただし加筆されてる部分は少なく、速読して読んだ感じでは、この部分くらいしか見つからなかった。後は、アニメ版そのままだった。
ちなみにアニメ版1話のカルガモ尺稼ぎ(みぞをジャンプする)は、小説版でも健在だ。5~6ページくらい使って、しっかり描かれていた。
小説版の新情報?まとめ
かばんさんのおうち
「あれがおうち?」
キュルルはたずねた。高いフェンスで囲まれた大きな建物で、まるで何かの研究施設のようだ。近づくにつれて立派なゲートが見えてくる。厳重に守られているようだ。
アニメ版6話に登場したかばんさんのおうちは、小説版「けものフレンズ・おうちを探そう!」でも、やはり高いフェンスに囲まれて、立派なゲートがあり、厳重に守られているとの事。
もしかして作画ミスかなと思っていたのだが残念。けもフレ2のかばんさんは、ジャパリパークに「高いフェンスに囲まれた厳重に守られた研究施設」に住んでいるようだ。
どこから突っ込めばいいのかな・・・。
かばんさんが、ラッキービーストを引き出しにコレクションしていたのも確定
かばんは棚に近づいていき、引き出しを開けた。そしてハメていたリストバンド型の「ラッキービースト」を外して入れた。他にもいくつか、同じようなものが入っているのが見える。
かばんさんが一緒に旅をしたラッキービーストのお腹の部分を切り取って、引き出しにコレクションしている事が確定した。なきそう・・・
「"これ"を持って行って。役に立つと思う。ラッキービーストだよ」
やはりバスの中でリストバンドをラッキーさんと呼んでいたのは、聞き間違いではなかったようだ。
アニメ版1期でラスボスと一緒に船ごと海に沈むラッキービースト(ボス)
サーバル…3人での旅…楽しかったよ…
当たり前じゃない!かばんちゃんを助けて、また色んなところに行くんだから!
ー燃える船内に残って大型セルリアンを船で海上に運ぶラッキービースト。
ー最後はセルリアンと共に海中に沈んでいった。
(よくもラッキーさんを引き出しにコレクションなんかできるよな・・・。けもフレ2スタッフまじ許せねえ・・・)
小説版「けものフレンズ・大切な想い」(アニメ版の7話~12話まで)は、2019年6/15発売。正直読むのがこわい。
百瀬しのぶ氏は悪くない。ゴミで料理を作れと言われても何もできない。
【編集後記】
ちなみにこの小説版のタイトルは「けものフレンズ・おうちを探そう!」だ。けものフレンズ2ではない。
公式では、けものフレンズ(1期)はなかった事にされた。
(c)トマソン / 吉崎観音 / けものフレンズプロジェクト