実を言うと「ダンガンロンパ」シリーズはプレイした事がない。タイトルが気に入らないからだ。しかし、ニューダンガンロンパV3をプレイしたところ、このゲームの面白さに一気に引き込まれてしまった。
ニューダンガンロンパV3をプレイした感想
プレイし始めてまずはじめに出た言葉が「クソゲーじゃねぇ…」だった。アドベンチャーゲームと聞いていたのに、FPSゲームのように3D空間を自由に移動でき、去年話題になったペルソナ5のようなスタイリッシュなUIに、いい意味で裏切られた。
ニューダンガンロンパV3では、舞台となる学園内を3Dアクションゲームのように自由に移動して、探索する事ができる(上の写真)部屋内では、カメラを動かしてこまかく調べることが可能だ。
キャラが立ってる
口が悪く下ネタを連発する発明家の入間ミウや、自分の事を"総統"と呼びウソをついて裁判を混乱させる王馬コキチなど、登場するすべてのキャラクターの個性が非常に特徴的で、キャラが立っている。ダンガンロンパは、裁判で犯人を探す推理ゲームだが、どのキャラクターもあやしく、そしてどのキャラクターも見ていて楽しいので、自分の好きなキャラが犯人にはなって欲しくないと感情移入してしまう。
裁判パートの面白さ
ダンガンロンパV3では、事件が発生すると、探索パートで証拠を集めて、裁判パートで全キャラクターが集まって犯人を探す事になる。正直に言うと、探索パートのしょうこ集めはつまらないなと思ったが、裁判パートの出来が非常に良く、このゲームの評価を上げている。
裁判パートは、まさかのアクションゲーム風に進む。例えば、全キャラが自由にしゃべり、そのセリフが画面上に表示されるので(上の写真)、おかしいと思った発言を、照準でねらって△ボタンで攻撃するのだ。この手のアドベンチャーゲームでは、選択しをてきとうに選べばクリアできてしまう作業ゲーのようになってしまう事が多いが、ダンガンロンパV3の裁判パートは、何回やってもあきない。
上の写真も裁判パートの1シーンだ。ダンガンロンパV3の裁判パートは、非常に長い。いい意味で長いので安心して欲しい。2つの通常裁判パートに、パズルゲーム、レースゲーム、バレないようにウソをつくモードなど、裁判というよりミニゲームをプレイして、推理ドラマを楽しみながら犯人を探していく。逆転裁判をプレイした事があるが、こっちの方がおもしろい!と断言できるような作りになっている。
ストーリーが面白い
ダンガンロンパV3とペルソナ5に共通する点があるとしたら、脚本の良さだ。個性的なキャラクターに、限定された空間という設定、だれが犯人かわからず、誰がいつ死ぬかも分からない、ひょっとすると主人公の赤松楓が殺されたり、犯人の可能性も十分ありえる。そう思わせるほど感情移入してしまうくらい、作品にのめり込んでしまう。
最近のゲームでは、クチコミでじわ売れするケースが増えてきた。例えば、PSVita版のマイクラは、発売がおそかったものの毎月2万本ちかく売れ続けて、今ではパッケージ版だけで100万本売れてしまった。去年話題になったペルソナ5も、発売数週間で55万本も売れるなど、面白いゲームは、ほとんど宣伝がなくても、ユーザーが評価してじわじわ売れ続ける。このニューダンガンロンパV3も同じ匂いを感じた。
(c)スパイクチュンソフト / ニューダンガンロンパV3