――高木さんがマーベラスを退社されることになった経緯からお聞かせください。
閃乱カグラプロデューサー高木謙一郎氏:
いちばん大きな理由は、去年ぐらいから話題になっていたゲーム内でのセクシャル表現の規制……その変化ですね。これまでもじわじわと変わってきた部分はあったのですが、ここしばらくで「あれもダメ、これもダメ、多分ダメ」といろいろなものがNGになってきたのです。2018年のあるタイミングで急激に自分の中で糸が切れたような感じがありました。
――セクシャルな表現があることが、ゲーム制作に与える影響が大きくなってきた。
高木氏:
そうですね。そもそも開発期間やお金、人といったさまざまな部分で制限がたくさんあるなかで、できるだけいいものを作ろうとしてきたのですが、さらにクリエイティブの部分にも大きく制限が入ってきたのが、何より苦しいと思った部分です。一般的な支持は得られなくても、「こんなゲームもあっていいじゃないか」と始めた作品です。そういったバリエーションがゲーム業界全体の魅力を支えるひとつになっていると信じていましたけど、こうも簡単に壊されてしまうのか……と思って、いろいろと考えるきっかけになってしまいました。
――これまで作ってきたものが作れなくなる、というのはかなり大きな問題ですよね。
高木氏:
特定のジャンルや範囲を守るための規制、制限は歓迎です。ただ昨今の流れは、確実に潰すための流れに感じています。
閃乱カグラ高木P ソニーのエロ規制はゲーム業界をつぶす
開発もエロ規制問題に苦しんでいるんだな。DOA6エロ規制許さん!とか言ってたけど、開発側も規制で仕方なかったのかもしれない。
この家庭用ゲームのみのエロ規制何が問題って、基準が分からないこと。誰が言い出したか分からないこと。
基準が分からないから、開発は自主規制するしかない。1つでもアウトだと納期に間に合わなくなる。
これは、ソニーがプラットフォームフォルダーとして、各メーカーにきっちり基準を示すべきだと思う。それをしないから、メーカーもユーザーも疑心暗鬼になって混乱する。
もちろんこのエロ規制をソニーがやらせてるわけではないだろうけど、じゃあ誰が悪いの?ってなった時に、怒りの矛先が見つからない。実際、誰がこんなバカげた事やらせてるの?
高木氏は、「このエロ表現規制はゲーム業界をつぶす」と言ったが、そのとおりだと思う。
現に、DOAシリーズは大きく売上をへらした。これはエロ規制が大きく関わっている。
新作ゲームが出るたびに、PS4版は表現規制されてないかユーザーは心配でチェックする。こんなのないでしょ!
みんな家庭用ゲーム業界の未来に不安を感じている。
NO規制、NOポリコレ、NOeスポーツ
こんなバカな事をやってるのは、家庭用ゲーム業界だけだ。スマホゲームでは当たり前のようにセクシーな女性が登場する。漫画でもアニメでも映画でも、すべてのエンターテインメントにお色気要素はある。
ゲーム業界だけ規制するのはなぜ?
閃乱カグラ 進化の軌跡 2011~2017
(c)マーベラス