2018年現在、Amazonなどで販売されている最新のポータブル電源(バッテリー)を、高性能なやつ3種類を買って、実際に使った感想を画像つきで紹介します。
実際に買って、スマートタップx9、スアオキx2、Cheerox1の12台+発電機で、車中泊生活(車上生活)をしているので、使った人にしか分からない情報を、くわしくレビューします。
ポータブル電源を複数買って、使った感想
上の画像の左から、Cheero、スマートタップ、スアオキ。山の中で車から下ろして写真撮影。
名前 | Cheero | スマートタップ | スアオキ |
価格 | 59,800円 | 64,800円 | 39,800円 |
容量 | 139,200 mAh | 171,000 mAh | 120,000 mAh |
容量2 | 500Wh | 619Wh | 400Wh |
1Whの値段 | 119円 | 104円 | 99円 |
出力 | 300W | 300W | 300W |
上の表は、ポータブルバッテリー最新の3機種の性能比較となっている。しかし実際に買って使ってみて気づいた事が多数あった。
結論:ポータブル電源買うなら、スマートタップ1択
結論から言うと、2018年現在ポータブル電源を買うならスマートタップ1択だ。2018年3月にスアオキから「G500」という最新機種も出たが、それでも「スマートタップ」しかありえない。これから理由を説明する。
【なぜスマートタップなのか】
1.電源の変換効率
2.数字が確認できるディスプレイ表示
3.充電時間(スアオキの2倍の速さ!)
4.最も大容量で、最も小型。低重心で車に乗せても安定する
5.内蔵ファンが優秀。コンセント使用時には必ずファンが作動する。精密機械の熱対策は必須
6.本体がほとんど熱くならない
7.パススルー対応(充電しながら使用可。スアオキだと発火する)
8.スマートタップからスマートタップに充電可能
1.電源の変換効率
ポータブル電源は、機種によって、同じ機械を充電しても消費電力が違う。
例えば、電池の充電器をスマートタップのコンセントにさすと4~5W程度の消費電力が発生するが、Cheeroやスアオキのコンセントにさすと、15~20Wなどと表示される。
同じ充電器なのになぜこれほどの差がでるかというと、ポータブル電源によって"電力の変換効率"の良さや、消費"電力のロス"などがあるからだ。
つまりいくら容量が多くても、電力の変換効率が悪ければ、その分消費電力が増えて、使える時間が短くなる。
スマートタップ、Cheero、スアオキの3機種を、現在車上生活中なので毎日使っているが、スマートタップが1番電力の効率が良かった。
この電源の変換効率は、実際に使ってみないと分からない。
2.数字が確認できるディスプレイ表示
スマートタップ
スアオキ(最新機種のG500も同じ)
上の2枚の画像が、スマートタップとスアオキの電池残量や消費電力を確認するディスプレイ画面となっている。
違いが分かるだろうか。スアオキのディスプレイ画面をよく見て欲しい。残りの電池残量(バッテリー)に、数字が書いていないのだ。なんだそのくらいかと思うかもしれないが、これは大問題だ。
これらのポータブル電源に積まれているバッテリーは、リチウムイオンバッテリーと言い、過充電と過放電をくり返すと、バッテリーの性能が落ちる。100%になっているのに充電し続けると「過充電」、0%になっているのにそのまま放置すると「過放電」となり、バッテリーが悪くなってしまう。
なので、通常は90~95%まで充電して、10%くらいまで使ったらそれ以上は使わないで充電するのが、ポータブル電源を長く使うコツとなる。
スアオキのディスプレイ画面では、今バッテリーが何%入っているのか確認できない。電池メモリ5つでアバウトにしか分からない。これでは残り10%など確認することは不可能であり、非常に使いにくいのだ。
3.充電時間(スアオキの2倍の速さ!)
ポータブル電源を家庭用コンセントから充電する時に(私は発電機→コンセントで充電している)、ACアダプターをつないで充電するのだが、ここにも大きな差がある。その差は2倍だ。
名前 | スマートタップ | Cheero | suaoki |
充電中の出力 | 100W | 100W | 50W |
充電にかかる時間 | 6~7時間 | 6~7時間 | 8~9時間 |
事故 | なし | なし | 火災事故2件あり |
家庭用コンセント→ACアダプター→ポータブル電源で充電した時に、ディスプレイ画面でどのくらいの出力で充電しているのか分かる。
スマートタップやCheeroは、約100Wで充電できるのに対し、Suaokiでは”50W”ずつしか充電できない。この差は2倍だ。
なぜこんな事になっているかというと、実はSuaokiのポータブル電源は2件ほど、充電中に火災事故が発生しており、ACアダプターを回収した過去がある。その時に事故を防ぐために、新しいACアダプターでは"50W"ずつしか充電できないように変更された。一時期Suaokiのポータブル電源が買えなくなったり、現在は「改良版」などと書かれてあるのは、そういった理由からだ。
2018年3月に発売したsuaoki「G500」も、充電に使うACアダプターは同じで、50Wずつしか充電できない。
一応言っておくが、別にSuaokiを叩きたいわけではなく、ただ純粋に比較して、スマートタップの方がはるかに性能が良いと言いたいだけだ。suaoki4万円、スマートタップ6万5千円でだいぶ差があるが、suaokiはお金をドブに捨てるようなものだ。
実際に今車の中に、スマートタップx9、Cheerox1、スアオキx2を載せているが、スアオキは全く使っていない。これまで説明しただけで理由は十分だろう。
4.最も大容量で、最も小型。低重心で車に乗せても安定する
上の画像を見て分かる通り、スマートタップが一番小さい。スマートタップは、正方形に近く、重心が下にあるので、ぐらつかない。ちょっとやそっとじゃたおれないし、動かない。
これは車中泊で車に乗せる時に、ものすごく重要となる。例えば、上の画像のCheeroを車に乗せたとしよう。カーブですぐにたおれるだろう。棚の上になどには乗せる事ができない。スマートタップは、現在車の中に3段ボックスを積んで、その上に並べて置いているが、山道の急坂、急カーブでも落ちてきた事は1度もない。
スアオキは形は良いのだが、電源ボタンが悪い。左上の電源ボタンに、物が少し当たるだけで電源が入ってしまう。
しかしスマートタップにも1つ気にいらない点がある。それは上部が平らでない事だ。平らだったら、上に重ねておくことができる。そこは惜しい。
5.内蔵ファンが優秀。コンセント使用時には必ずファンが作動する。精密機械の熱対策は必須
上の画像の一番左のCheeroは白いガムテープが貼ってあるのだが、これは1度落としてしまって、真っ二つに割れてしまったからだ。その時から、ファンが動かなくなってしまった。
ファンとはPCやPS4などを使用する時に、本体が熱くなりすぎないように中で小さな換気扇が回ってるやつだ。効果はかなり高く、ファンありとなしでは10℃近く差がでる。車の中で使う時に、ファンなしで使えばどんどん熱くなって、スアオキなら発火するかもしれない。精密機械にファンは必須なのだ。
スマートタップは、AC電源のボタンを押すと必ずファンが回りだす。これなら安心できる。
他にもスマートタップをおすすめする理由はあるが、このくらいで十分だろう。2018年現在、車中泊で使う、ガチで使うポータブル電源が欲しいなら、スマートタップ1択だとおぼえておいて欲しい。
おまけ
スマートタップ1台でどのくらい電力使えるの?
スマートタップで実際に車上生活をしているので、いったいどのくらい電力が使えるのかちょこっとだけ紹介する。
1台のみ。過充電、過放電をさけるために、10~95%で使用した場合。
機種名 | 1台で使用できる時間 | 消費電力 |
27インチ、液晶ディスプレイ (iiyama ProLite X3291HS エコ3モード) |
15時間 | 17W |
ノートPC (充電できたらコンセントを抜く) |
15時間以上 | 44W |
PS4(薄型) | 5~6時間 | 45~85W |
DC扇風機(風速3で使用。最大6) | 2日くらい? | 3~4W |
スマートタップ1台でこれだけ電力が使える。私は9台積んでいるので、5日は持つ。PS4をやらないならもっと持つだろう。Cheero(6万円)とスアオキ(4万円x2)は使っていない。
上で紹介したのは消費電力が多いやつなので、例えばスマホの充電(約4W)や、モバイルwifiの充電(約5W)くらいでは、使い切るほうが難しいだろう。
(c)suaoki