*これは2018年11月に起こった実話である。その時走った道もレポートとして記事を上げている(最強険道、兵庫県道550号線)。
私は現在、車上生活をしている。兵庫県の山奥に車を止めて休んでいた。
完全に山奥で、まわりには何もない。人家は数キロ走って山を降りないと無い。鹿がキャンキャン鳴いていた。
空き地に車を止めて休んでいると、夜中0時過ぎ頃にコンコンと車がノックされて、車のドアノブをガチャガチャ開けようとしている。
車上荒らしかと思い、車のマドからライトで外を照らすと、5~60代のマスクで顔を隠した男性二人が立っていた。「誰?何?」と聞くと、
「この先の区長です。警察に依頼されて職務質問に来ました」(本当にこう言った)と言う。その男性2人組は、私服でどう見ても警察官には見えない。近くにパトカーも止まっていない。「え?意味分かんないんだけど」と言うと、
「これからどこに行く?なんでここに車を止めた?自殺するのか」など、矢継ぎ早に質問してくる。たまらず「ちょっと待て」と「あなたたちは警察官ではないので、私はそれに答える必要ないですよね」と言うと、
「私達は美方警察署に依頼されてきた。だから職務質問できる」と言う。その間、もう1人の男性は車のドアを開けようとガチャガチャいじっていた。
「住民から通報があったので、美方警察署に頼まれて様子を見に来た」と言うので、私が「一般人が一般人に職務質問するのか」と「そんなの法律で認められていない」と言うと、
「なぜ答えられないのか?やましい事があるのか」と言う。私が「あなたの名前は?」と聞くと、
「なぜ答える必要があるのか」と言う。私が「その言葉をそっくりそのままお返しします」と言うと、ぐうの音もでなかったのか、あきらめて帰っていった。
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