FF7リメイクは、プレイ時間の半分がムービーシーンで、マップは一本道。
操作できるキャラクターはクラウド、バレット、ティファ、エアリスの4人のみ。戦闘の自由度がなく、誰がプレイしても同じ。
自分でプレイする意味がない。それこそYOUTUBEでプレイ動画を見とけばいい。
クライシスコアの存在
FF7リメイクは、エアリスやザックスが、クライシスコアの設定を引き継いでいる。
エアリスは「空、きらいだな」とザックスの事を想い、ザックスはクライシスコアのセリフを連発する。
クライシスコアの続編だと言っていい。
「クライシスコアFF7リメイク」これが、FF7リメイクの正体だ。
クライシスコアはしょせん、FF7の外伝であり、後付け設定だ。ザックスの死亡シーンも、FF7オリジナル(PS1)版とは異なる。
このクライシスコアを公式設定として、FF7リメイクにぶちこんでるせいで、クライシスコアを知らないFF7ファンや、FF7初めてのプレイヤーも、「ザックスって誰?」と混乱する。
キリエ・カナンを知っているだろうか。
彼女は、FF7の外伝小説に登場したキャラクターだ。FF7リメイクで、専用ムービーがあるキャラクターとして登場した。
ザックスを知ってるだろうか。私は知らなかった。
というのも、FF7は23年前のゲームだ。おぼえてるわけがない。
ジェシーもおぼえてないし、リーヴ・トゥエスティ?誰それって感じ。
つまり、「クライシスコア」や「アドベントチルドレン」、「ビフォアクライシスFF7」「ダージュオブケルベロスFF7」など、FF7はスピンオフ(外伝)作品が多数発売されているが、
FF7リメイクは、それをプレイしてる前提で作られている。
これがFF7しかプレイしていない、クライシスコアをプレイしていない私のような一般プレイヤーが、
FF7リメイクから感じる「違和感」の正体だ。
FF7リメイク が失敗した理由は、坂口博信氏がいないから
ザックス復活について
FF7リメイクのエンディングで、ザックスが復活し、クラウドが2人登場し、パラレルワールドが示される。
開発にしてみれば、「クライシスコアの主人公"ザックス"が復活した!とファンは喜ぶはず」と思って、このようなストーリーにしたのだろうが、
実際私が思ったのは「これ誰?」だった。それは当然で、FF7リメイクの作中で、まったくザックスについて説明がない。
当然FF7クライシスコアをやってるでしょ?とでも言わんばかりで、ユーザーと開発の意識にズレがある。
ジェシーについて
FF7リメイクの序盤では、ジェシーやビッグス、ウェッジと共に行動する事が多い。
特にジェシーは、劇的な死亡シーンまで用意されており、ティファやエアリスからヒロインポジションを奪う勢いだ。
しかしこれも私が思ったのは「誰これ?」だった。「ジェシー知らないの?にわかか」と言われるかもしれない。
けれど23年前のゲームで、序盤に登場したmobキャラなどおぼえていない。
そんな"知名度が低い"キャラクターをFF7リメイクでは、ティファやエアリスと同じくらいの重要キャラクターとして位置づけており、
そこも開発とユーザーの意識にズレがある。
FF7リメイクの違和感の正体
このように、FF7リメイクは、「クライシスコア」などのFF7外伝シリーズまでプレイしたコアなファンにとっては、画期的なゲームかもしれない。
しかしザックスすら知らない、クラウドとティファ、エアリス、バレットくらいしか覚えていない私のような一般プレイヤーにとっては、
「あれ?FF7ってこんなゲームだったっけ?」と違和感がわく。
後付けの「クライシスコア」などの外伝作品を、FF7本編に無理やりねじ込んだから、ミッドガル編だけでゲームが1本できるほど、話がふくらんでしまった。まさに「闇鍋」状態だ。
なんでも混ぜればいいというものではなく、作品の制作には「取捨選択」が必要だ。
それを指揮するのが「ゲームディレクター」であり、「プロデューサー」の仕事である。
FF7(オリジナルPS1版)では、その役割を坂口博信氏がやっていた。
坂口博信氏がいないFF7
堀井さんとナウ pic.twitter.com/L4GSnmHtDZ
— 坂口博信 (@auuo) December 9, 2019
坂口博信氏は、FF7(1997年PS1版)のプロデューサー兼シナリオ兼システム担当、さらにマテリアの考案者でもある。
これは「けものフレンズ」でいうたつき監督(監督、脚本、コンテ、シリーズ構成、美術デザイン担当)に近い。
坂口博信氏が、「ライフストリーム」などのFF7の世界観やストーリーライン(プロット)を考えたのに、どうして坂口博信氏がいない今のスクエニが、FF7リメイクのストーリーを改変できるのか。
ストーリーを改変するのなら、坂口博信氏に監修させるべきだった。
FF7リメイクは、分作で、何部作になるかすら分からない、続編がいつ発売されるか分からないなど、開発自身も全体像が分かっていないゲームであり、
風呂敷を広げすぎてまとめきれなかった、人気IPリメイク作品の分かりやすい失敗例となった。
ドラクエとFFの違い
#かいしんの一枚#DQウォーク
スクエニで打ち合わせ中。スライムと一緒に写真を撮ってもらいました。ドラクエウォーク、楽しいですよ。 pic.twitter.com/gcwnqIJrun— 堀井雄二 (@YujiHorii) September 12, 2019
ドラクエは、堀井雄二氏が監修してるから、このような問題は起きない。
ドラクエにとって必要なもの、必要でないものを、堀井氏が「取捨選択」して、ユーザーが食べやすいようにうまく調理してから、商品として発売される。
FF7リメイクは、職場にこない野村哲也氏が監修しないのに、千本ノックなどするから、開発会社(サイバーコネクトツー)が途中で抜けたり、FF15では野村氏が10年かかっても完成しないので、田畑端氏がその尻拭いをさせられて、結局田畑端氏はスクエニをやめてしまった。
FF7リメイクは、野村哲也氏がディレクターをやっており、結果このザマである。
野村哲也氏のネガキャンをするつもりはないが、クリエイターは作品で評価される。
FF7リメイクやFF15のホスト化、ホモ化を見ていると、「もう野村外してほしいな」というのが、正直な感想だ。
ふつうのFFを遊びたい。
全部イケメンで、ホモだらけのFFとか、遊びたくないよ。
昔はFF新作が発売されると聞いたら胸を踊らせたものだ。
いつからだろう。FFのキャラクターが気持ち悪いと思うようになったのは。
FFはいつから野村氏の所有物、性癖を発表する作品に成り下がったのか。
【おまけ】千本ノックとサイバーコネクトツーがFF7リメイクから外された経緯
https://www.hmv.co.jp/newsdetail/article/1512085095/ (FF7リメイク開発者インタビューより)
FF7リメイクプロデューサー、北瀬佳範氏:
FF7リメイクの制作に協力してくれた、サイバーコネクトツーさんはアクションゲームの経験が豊富でノウハウをお持ちですし、映像演出のセンスに光るものがあると感じていました。ただ、演出のテイストが微妙にスクエニの作品とは違っている部分があったので密にやり取りをして。今回のPVについても野村哲也がうるさく言って(笑)、スクエニのスタイルに近づけていただきました。
FF7リメイクディレクター、野村哲也氏(上の写真):
FF7リメイクのバトルのテンポ感は、アーケード版『ディシディアFF』くらいにしたいですね。今回お見せしているのはあくまでベースの部分にはなりますが、キャラの切り換えが可能な中で、戦略性もあり、ただ敵を漫然と叩くだけのアクションにならないよう、独自の仕組みを考えています。そうしたバトルを形にするべく、『ディシディア』シリーズと『KH』シリーズを両方経験している者をチームに召喚したところです。
――野村哲也さんのイメージするバトルを早く触ってみたいです!
北瀬佳範氏:
もう野村哲也の1000本ノックがすごくて。思い描くビジョンに近づけるために、いっさい妥協をしないので、制作現場とのやり取りを幾度となくくり返しているんです。こういうのは久々で、私も楽しくなってきました(笑)。制作としては、今回のPVのクオリティーをスタート地点と捉えていて、ようやくリメイクとしての方向性を確認できたように思います。これから磨いていきますので、どうぞご期待ください。
北瀬佳範氏:
“路面”も相当言っていたよね。――ろ、路面?
野村哲也氏:
人と対比したとき、アスファルトの粒が大きすぎたんです。もっと細かいはず、といったことを延々と指摘していました。北瀬佳範氏:
それから街灯。一定の輝度でつきっぱなしなのではなく、チラついたり、消えかかったり、火花が散ったりするはずだと。PVだと、各シーンが短いのでわからないんですけど(笑)。それくらい、野村哲也の目が行き届いているんです。
ーこの後、サイバーコネクトツーは開発から外された。1000本ノックやアスファルトの粒が原因だったかは不明。
(c)スクウェア・エニックス