サクラ大戦生みの親「広井王子」のインタビューより
広井王子:
「サクラ大戦の新作を作りたい」って人の中には、足りない事があるんだろうから、「サクラでこういう事をやりたい」って事があるんだろうから、それはサクラ大戦のスタッフを使ってやればいいと思うし、違う形で新作も出てくると思う。
ただ、まるっきり違うものを作るんだったら、それは「サクラ大戦」って名前は使わない方がいいのになって思う。
「サクラ大戦」が有名だからって、そのブランドを借りて、そこに自分の"想い"を入れるのは、インチキだと思うよ。だったら違うタイトル名で、違う企画でやればいいじゃない。
サクラ大戦は、僕の"私小説"だから。自伝なんです。
http://blog.livedoor.jp/yanagi470-kai/archives/7408437.html
広井王子「サクラ大戦の名前だけ使って、違うの作るのはインチキだと思う」
広井王子とは
広井王子は、サクラ大戦の生みの親。総監督で、キャラクター原案、世界設定を担当。キャラデザ藤島康介や、脚本あかほりさとる、音楽田中公平、すべての声優などのスタッフは、広井王子がキャスティングした。
元々ハドソンで「天外魔境」シリーズを作っていたが、セガの社長が、サイパンにいた休暇中の広井王子に会いに行き、セガを代表するキャラクターを作りたいと説得して、引き抜いた。
サクラ大戦は、女郎屋を経営していた広井王子の実家での実体験が描かれている(私小説)。
サクラ大戦制作秘話
【ゲームセンターCXの解説】
サクラ大戦は、原作広井王子、シナリオあかほりさとる、キャラデザ藤島康介、音楽田中公平といった各界を代表するクリエイターたちが制作した「ドラマチックアドベンチャーゲーム」。
【制作秘話】
スタッフも、僕自身(広井王子)も、面白がって作ってた。
【キャラデザ】
真宮寺さくらなどのキャラクター原案は、広井王子。設定を文章で考えて、藤島康介氏に依頼した。キャラデザ制作は、1年かかった。
【大正時代の理由】
学校の歴史の授業で、大正時代を飛ばす。だから、みんな知らないから、ユーザーに突っ込まれないと思った。
歴史考証自体はちゃんとやった。
サクラ大戦3は、パリ在住の日本語がしゃべれるフランス人を雇って、1900年代の頃のフランスの資料を日本に送ってもらった。開発2年かかった。
世界観が大事。
【広井王子のプロフィール】
実家は、東京都墨田区向島の女郎屋(風俗店)だった。中学時代、エアガンを売って3回停学になった。
もともとは、映画監督を目指していた。大学時代に森本レオの弟子となり、大学を中退して、5年間付き人をする。その後、イラストレーターとなり、キャラクターデザインをして、アニメ「魔神英雄伝ワタル」の脚本をやる。ワタルのスポンサーだったハドソンの社長に口説かれて、「天外魔境」を作る(当時はゲーム制作は完全に素人)。
その後、「サクラ大戦」を制作して人気シリーズとなる。
【セガとの出会い】
セガサターンのヒット作を作るために、セガの社長が、ハドソンから広井王子を引き抜いた。広井王子が旅行で行ったサイパンにまで、わざわざセガの社長(元ホンダの副社長)が追いかけてきて、説得した。
サイパンのプールにセガの社長を突き落としたところ、怒らなかったので、ついていこうと思った。
【広井王子の美学】
客が大事。お金じゃない。それを見失うと、クリエイターじゃなくなる。
飲みに行ったりもしない。遊びに行く時間がもったいない。仕事が好き。
感想
サクラ大戦=広井王子じゃん。外せるわけないでしょ。
「サクラ大戦ファンに、死ぬまでお付き合いします」(広井王子2018年の発言)
こんな事言えねえわ。
広井王子がファンに送ったメール
サクラファンの誤解が多いので申し添えます。
企画原作という仕事はプロデューサーやメーカーさんの指示があって動くものです。
軍事行動で言えば、大本営があっての作戦参謀本部です。
ところが、サクラだけは、総合プロデューサーという役目を大本営から申しつかりました。
が、10年前に、その任は解かれています。
ですからぼくにサクラの何事も決めることはできません。
原作者の立場としては契約でセガのサクラに口出しは出来ないことになっています。
サクラ大戦の続編も歌謡ショウをやることも、いまのぼくの立場では何も出来ないです。
たまに「続編作って下さい」などのメールを頂きますが、申し訳ない思う気持ちと、ぼくに言われてもという気持ちで複雑です。
サクラ大戦の未来は ぼくの手にはありません。
そのことをご理解頂きたいと思います。
広井王子
(c)ディライトワークス / SEGA